シーズヒーターは、遠赤外線を放出する電気ヒーターの一種です。ほとんどの物質から放射されている遠赤外線は波長が3~1000ミクロン、金属以外の物質に吸収され、分子を振動させます。物質は高温になるほど、多くの遠赤外線を放出するため、太陽の光やたき火を温かく感じるのも遠赤外線の働きです。高温の熱で多く放出された遠赤外線は、身体に吸収され分子を振動させることで温かく感じるのです。この働きを利用したのが遠赤外線ヒーターなのです。灯油やガスなどを燃料とするヒーターよりも軽く設置や移動も容易なため、スポット暖房として主に使用されるこのタイプのヒーターとして、ハロゲンヒーターやカーボンヒーターなどがあります。それぞれ熱を発生させるヒーター部分の素材や仕組みに特徴があり、遠赤外線の放出量に違いがあるのです。

遠赤外線ヒーター、ハロゲンヒーターとカーボンヒーターの特徴

すぐに温かくなる即暖性と、低価格なのがハロゲンヒーターの特徴です。熱源のヒーター部分にはハロゲンランプを使用しており、ランプのなかには熱を発する発熱線としてニクロム線が使用され、ハロゲンガスが充填されています。このガスの名前からハロゲンヒーターと呼ばれているのです。ランプには耐熱製に優れ透過性のある石英管が使用され、まぶしい光を出すのが特徴です。カーボンヒーターも、スイッチを入れるとすぐに温かくなる即暖性があるヒーターです。温かい赤い光を放つヒーター部分は発熱線として軽くて丈夫、そして熱伝導率に優れる炭素(カーボン)繊維が使用され、石英管のなかには不活性ガスが充填されています。ハロゲンヒーターよりも、遠赤外線の放射効率に優れているため、暖房効果も高いことが特徴です。

遠赤外線の量は最大、耐久製にも優れるシーズヒーター

シーズヒーターはヒーター部分に透過性がある石英管が使用されていないことが特徴で、発熱線を覆うカバーにはステンレスなどの金属が使用されています。そのため、ハロゲンやカーボンヒーターのような強い光を出すことはありません。パイプ状のステンレスのヒーター部分には、発熱線としてコイル状のニクロム線が使用され、絶縁させるため酸化マグネシウムの粉末が充填されています。カバーするパイプ状の高耐食ステンレスは、発生した熱を効率的に放出する役割も果たすのです。このパイプ状のヒーター部分が、刀の鞘のように見えることから、英語で鞘を意味するシーズ(鞘)ヒーターと呼ばれているのです。効率的に遠赤外線を発生させることから遠赤外線の量はハロゲンヒーターの2倍、最も多くの遠赤外線を放出するヒーターなのです。即暖性は低いですが、大量の遠赤外線の効果でじんわりと染みるぬくもりで芯まで身体を温めてくれるのです。ヒーター部分が金属パイプなので衝撃や水にも強く、石英管タイプのヒーターより格段に頑丈です。発熱線のニクロム線が、直接空気にふれていないため寿命が長いことも大きな特徴なのです。